サスティナブルパッケージってなに? | パッケージNow!

サスティナブルパッケージってなに?

サスティナブルパッケージってなに? | 箱の知識(印刷、加工など)

昨今、環境問題のニュースなどで「サスティナビリティ」という言葉を見聞きする機会が多くなっています。しかし、その意味まで解説しているニュースは少ないかも知れません。

「サスティナビリティ」とは、一体どのような意味があるのでしょうか。

「サスティナビリティ」とは

環境・経済・社会のバランスを考え、世界全体を持続可能な状態にしていくこと――。それが「サスティナビリティ」と表現される考え方です。
近年では特に企業における「サスティナビリティ」(=コーポレートサスティナビリティ)が確立され、重要視されるようになってきました。

コーポレートサスティナビリティは、企業が事業の活動を通じて、社会に対して環境や経済の影響を考えながら、長期的な視野で運営を目指していく取り組みです。また、コーポレートサスティナビリティと近い言葉に「CSR」というものがあります。

CSRとは

CSRは「Corporate Social Responsibility」の頭文字を取った言葉。一般的に「企業の社会的責任」と呼ばれます。比較的広義で使われる言葉になってきていて、事業活動を行う中で、社会の公平さや環境配慮を意識し、消費者や地域・社会などの利害関係者に対して責任ある行動を取るべきという考え方です。要約すると「消費者から見たときの企業の社会的責任を果たす活動」と言えるのではないでしょうか。

パッケージにおける「サスティナビリティ」とは

パッケージに関連した企業の社会的責任について考えてみると「地球環境を保全しつつ、持続可能な開発を行うこと」が、ひとつのポイントになると思料されます。
現在、様々な企業が「サスティナビリティ」を意識した開発を行っているのです。

ここからは、実例をもとに、環境影響を考慮したパッケージ・箱をご紹介していきます。

環境に与える影響を考慮したパッケージ・箱を使った商品「LUSH/スターブライト」

創立以来、環境活動をはじめエシカルな取り組みを実施しているLUSH。この商品は、ギフトパッケージにバナナペーパーとサテンリボンを活用することで、リサイクル可能なパッケージとしています。
他にもバナナペーパーを導入したギフトを多数販売。バナナペーパーは、バナナの茎から取ったバナナの繊維と古紙を混ぜた紙ですが、そもそもバナナの茎はバナナの収穫時に廃棄されてしまうもの。ペーパー化によって、廃棄せずにリサイクル仕組みを確立しているのですね。

参考、画像引用:
LUSH|地球に優しいパッケージを使ったラッシュのギフト

環境に与える影響を考慮したパッケージ・箱を使った商品「長良園/もっとやさしい鵜飼せんべい」

日本製紙が開発した環境に優しい紙製バリア素材「シールドプラス」をパッケージに導入している、香り高いおせんべい。
軟包装分野の基材にて、シールドプラスを使用したのは日本初となり、二次包装のプラスチックも廃止されています。また、化粧箱の素材には「パームヤシカサパルプ」を導入し、さらに環境配慮を追求しているようです。

参考、画像引用:
株式会社 長良園|もっとやさしい鵜飼せんべい

環境に与える影響を考慮したパッケージ・箱を使った商品「ダヴィネスジャパン/ダヴィネスエッセンシャル」

サスティナブルなものづくりを実践しているダヴィネスジャパン。自然環境に配慮したヘアケアラインのダヴィネスエッセンシャルは、パッケージの素材にもこだわりが。
ダヴィネスエッセンシャルには「フードグレイド」と呼ばれる食品にも使われるプラスチックを採用していて、使い切った容器はプランターとしての活用することを提案しています。

参考、画像引用:
ダヴィネス|公式フェイスブック

環境に与える影響を考慮したパッケージ・箱を使った商品「日本コカ・コーラ/一(はじめ)緑茶 一日一本」

コカ・コーラがセブン&アイ・ホールディングスと共同企画し、地球環境に配慮した開発とリサイクルスキームを構築した商品が「一(はじめ)緑茶 一日一本」です。

この商品で使用されるペットボトルは「完全循環型」。セブン&アイグループの店頭で回収したペットボトルから再生ペット樹脂を100%用いた、リサクルペットボトルが使用されています。特定のグループの店頭で回収したペットボトルをリサイクルの原料として用い、同一のグループの店頭で商品として販売するという世界初の取り組みを2社間で実践中です。

参考、画像引用:
日本コカ・コーラ|世界初!再生PET樹脂100%使用の「完全循環型PETボトル」とは?

環境に与える影響を考慮したパッケージ・箱を使った商品「ワタミの宅食/弁当・惣菜容器」

ワタミが行っている食事の宅配事業「ワタミの宅食」では、弁当・惣菜容器を回収して、1日5万1000食分の容器がリサイクルされています。弁当・惣菜の製造から宅配まで自社ワンストップのワタミの宅食が、リサイクルプログラムまでをも開始しました。

配達担当のスタッフが宅配先の容器を回収、工場に集めると協力会社が中間処理を行ってケミカルリサイクルを実施。これによって出来た油が容器に再生されています。このリサイクルプログラムは、環境省の令和元年度の「プラスチック等のリサイクルプロセス構築・省CO2化に係る技術実証事業」として採択されました。

参考:
オルタナ|ワタミ、1日5万食のバイオプラ容器をリサイクル

「サスティナブルパッケージってなに?」 まとめ

消費者の価値観の多様化により、商品の価格が少々高価だとしても企業理念や商品のコンセプトを重視した商品の採択が行われることも少なくありません。
また、インターネットの普及により企業の活動は日本国内のみならず、グローバルを意識せざるを得なくなっている現状も「サスティナブルパッケージ」の導入を後押ししていると推測されます。

ご紹介したように「サスティナブルパッケージ」を開発・導入する企業は確実に増えています。それらの活動を通じて消費者がその商品、あるいはその事業や企業そのものに関心を寄せる社会になりつつあるのではないでしょうか。「サスティナブルパッケージ」など、環境に配慮した取り組みは、企業にとって必要不可欠なファクターとなっているのです。

 

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