プラスチックから紙に変わったもの。探してみました! | パッケージNow!

プラスチックから紙に変わったもの。探してみました!

プラスチックから紙に変わったもの。探してみました! | 脱プラスチックパッケージ

社会が脱プラスチックへ動き出して以降、これまでプラスチックで作られていた製品が紙に置き換えられるケースが活発になってきました。

当ブログでも2020年2月10日に『こんなこと、紙でできちゃうの?!進化した紙の「今」をご紹介』にて紙へと代替されたプラスチック製品をご紹介していますが、あれから2年以上が経過し、どのような製品が紙化されたのでしょうか。プラスチックから紙へ進化している製品の最新情報を追いかけてみます!

プラスチックから紙へ変わった食品トレー



スーパーなどで売られている生鮮食品はプラスチック製のトレーに入れられていることがほとんど。そのトレーを代替するのが『グリーンフラット』です。プラスチックトレーの代わりに台紙を用い、台紙と台紙の上に乗せた商品をフィルムによって完全に密着・真空パックすることでプラスチック使用量を削減しました。

フィルムの特性により鮮度保持期間が延びたり、台紙に写真やデザイン印刷が可能になるため消費者への訴求が向上する副次的な効果もあるようです。

出典:凸版印刷ニュースルーム

プラスチックから紙へ変わったミネラルウォーター



ペットボトル飲料が一般的だったミネラルウォーターも容器の紙化が進んでいます。同容量のペットボトルと比較して約56%のプラスチックの削減となり、地球温暖化リスクも40%低減。FSC認証を受けた森林の木材のみを使用した包材原料としていて、脱プラのみならず再生可能資源の面からSDGsに取り組んでいます。

また、アルミ付きの紙パックが用いられていますので、常温での長期保存が可能になり、防災用の備蓄品としても◎です。

出典:ローソン研究所

プラスチックから紙へ変わったコンビニ弁当容器



新型コロナウイルスの影響で消費者が外食を控えた結果、弁当需要が伸びたため、プラスチック容器の使用量が増加することが懸念されていました。これを受けて、大手コンビニエンスストア各社を中心に弁当などの食品容器の紙化が活発になっています。

容器のフタは引き続きプラスチック製を採用しているケースもありますが、本体を紙にするだけでも40%以上のプラスチック使用量の削減が見込まれています。

出典:NHK NEWS WEB

プラスチックから紙へ変わったカミソリ



使い捨てカミソリというとプラスチック製が当たり前と感じるかも知れませんが、ハンドル部分を紙製にした紙カミソリが登場しています。

ヘッド部を含む刃体部分も金属として98%のプラスチックを削減。薄型・計量で持ち運びもしやすくなり、いつでもどこでも使えるシンプルで手に取りやすい形です。

出典:KAIストア

プラスチックから紙へ変わったマネキン



従来の強化プラスチックに変えて和紙を素材に採用したマネキンも開発されています。強化プラスチックからの代替のため、一般的な和紙では強度不足が課題となりましたが『西ノ内和紙』を選定することで克服したそうです。

『西ノ内和紙』は製品開発元のトーマネの工場と同じ茨城県の無形文化財。和紙マネキンの素材になれば認知度も向上し、後世に残すきっかけや地域貢献に繋がるという想いも採用の一因でした。

和紙から作ったことによって重さが80%減量となり、輸送コストと組み立て労働の削減にも寄与しています。

出典:株式会社トーマネ メディア

プラスチックから紙へ変化していく時代



プラスチックから紙への切り替えを進め、海洋プラスチック問題の改善を図っていくことはSDGsにある「つくる責任・つかう責任」「海の豊かさを守ろう」のグローバル目標達成に大きく関係していきます。

企業としての取り組みや社会的な責任が求められるようになり、関心も高まっていますが、更なる削減を図るには消費者個人の意識向上も不可欠です。そのためには単純に脱プラスチックという観点だけではなく、紙化による新たな価値提供が必要なのではないでしょうか。

実際、ご紹介した事例では、プラスチック製品の紙化によって食品・飲料の鮮度を保持できる期間が延びたり、工業製品の持ち運びが簡便になっています。今後はどれが紙化出来るプラスチックなのかを見定めつつ『紙ならでは』の提案が、ますます重要になるのかも知れません。

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