カラー別 印象に残るパッケージ
皆さんは商品を購入する時に、どのような点を重視されるでしょうか。
機能・味・形状――。求める商品の種類によって最重要視するポイントは異なるかも知れません。しかし、同じ機能・性能を持った商品だったり、あまり違いを感じない場合の『決め手』を考える場面では『色』を意識することも少なくないのではないでしょうか?
海外の調査では『商品を購入する理由』を問われた人のうち、85%が『色』が主な理由であると回答しています。
(出典: How do colors affect purchases?)
これほど多くの消費者が『色』を意識しているのですから、色を重視したカラーマーケティングは販促において重要度の高さが分かります。特に多くの商品が並ぶ売り場では、インパクトを与えて印象に残ることが必要になるでしょう。
パッケージには様々な色が使われますが、大きく『暖色』『寒色』『中性色』『無彩色』に分けられます。それぞれが与えるイメージは異なりますが、更に細かくカラー別の効果をご紹介するとともに、各色の印象に残るパッケージを取り上げます。
赤色のパッケージによる販促効果
情熱や活動的な印象を与える『赤』は暖色系の代表的な色。エネルギーの象徴の色で、人を行動的にさせる効果があると言われています。食欲増進効果も得られるため、食品のパッケージに多く使われる傾向です。
東ハトのキャラメルコーンも『赤』を基調としたポップなデザインは、印象に残るパッケージの代表例と言えます。
画像引用:キャラメルコーン東ハト
黄色のパッケージによる販促効果
『黄』は親しみを感じさせる色で、ポジティブなカラーとしても好まれています。楽しい印象を持たれる色でもあるため、お土産のパッケージカラーに使用すると『楽しい』『親しみやすい』イメージの商品となりそうです。
東京ばな奈は『黄』のパッケージのお土産ですが、バナナのイラストも印象深いパッケージとなっています。
画像引用:東京ばな奈ワールド
青色のパッケージによる販促効果
“世界で一番好まれる色”とも言われるのが『青』です。海や空をイメージさせるカラーであり、爽やかさとクールさを印象付けます。そのため、信頼感・清潔感の訴求に適しているでしょう。飲料や乳製品のパッケージカラーに採用されることが多い傾向です。
ザ・プレミアム・モルツ<香る>エールも爽やかな印象のパッケージとなっています。清涼感ある味が伝わり、販促効果も高まります。
緑色のパッケージによる販促効果
中性色である『緑』は人に穏やかな印象を与えてくれます。安らぎや爽やかさをイメージ付けることも可能で、健康的な食品のパッケージのカラーに適していると考えられています。
健康志向の高まる昨今は活用シーンの多いカラーと言えるかも知れません。ポリフェノールをたっぷり含んだチョコレート効果も『緑』を基調としたパッケージが印象的です。
画像引用:チョコレート効果|株式会社 明治
黒色のパッケージによる販促効果
『黒』はベーシックで人気のあるカラー。大人なイメージだったり、高級感を演出するために用いられることが多くなっています。加えて、他のカラーを引き立てる効果も。特に『金』との相性は抜群で、『黒』と『金』は定番の組み合わせと言えます。
そんな『黒』『金』のカラーを活用しているのが、大人のためのビーフカレーのパッケージ。大人向けのイメージを訴求するとともに、シンプルなパッケージで高級感も引き立てているのですね。
画像引用:大人のためのビーフカレー-北野エースWEB SHOP
カラーを意識した印象に残るパッケージで販促を!
冒頭でご紹介した通り、カラーの消費者の購買行動に及ぼす影響は少なくありません。したがって販売促進活動におけるカラーを意識したマーケティングは重要になってくるのです。
好きなカラーは人によって異なりますが、出身国や年代によって好みの傾向があると分かっています。より効果的に商品の訴求をするためには、ターゲット層に適したカラーを選定することが必要になるでしょう。老若男女問わず幅広い消費者をターゲットとしていく場合は、様々な層に好まれるカラーを検討してみてください。
また、その商品が消費者にどのようなイメージを抱いて欲しいかというコンセプトも重要です。カラーは消費者の心理に働きかける効果があります。計画的にパッケージに採用することで狙った印象を与え、商品を購入してもらい易くなる効果が期待出来るでしょう。