情報の8割は視覚から!『メディア・ユニバーサルデザイン』で正確に伝えよう! | パッケージNow!

情報の8割は視覚から!『メディア・ユニバーサルデザイン』で正確に伝えよう!

情報の8割は視覚から!『メディア・ユニバーサルデザイン』で正確に伝えよう! | パッケージ制作アイデア

テレビ、インターネット、雑誌・書籍、看板・サインなど私たちの日常生活には『見る』媒体が活用されています。しかし、すべての媒体がどんな人々にも『伝わりやすく』『見やすい』デザインとは限りません。

高齢の方、視覚に障害のある方、外国人の方……今後ますますの多様化が進む中、多くの人に大切な情報を正しく伝えるためには、発信側の工夫が求められます。そこで重要になってくるのが『メディア・ユニバーサルデザイン』という考え方です。

「メディア・ユニバーサルデザイン」とは?


『メディア・ユニバーサルデザイン』は、文字や配色を工夫したり配慮して、高齢の方や弱視・色弱の方、子どもや外国人の方など、すべての人たちに正しく情報を伝えるため『読みやすい・見やすい・使いやすい』を目的としたデザインを言います。

人は情報の80%以上を視覚から得ていますので『メディア・ユニバーサルデザイン』の考え方は大変重要です。皆さんも何らかの媒体から情報を得る際に、一度は『見にくい』『よくわからない』と感じたご経験があるのではないでしょうか。視覚に不自由のある方なら、その頻度はより高まります。

加齢によって誰しも視力や色の識別は低下していくため、超高齢化社会となる日本では『メディア・ユニバーサルデザイン』を基盤とした『情報を入手しやすい環境づくり』が一層求められていくでしょう。

メディア・ユニバーサルデザイン5原則


『メディア・ユニバーサルデザイン』には5つの原則があります。この5つを意識することで、より多くの人に伝わりやすいデザインづくりが実現できます。

1. アクセシビリティ(接近容易性) :メディア・ユニバーサルデザイン5原則

まず第一に、見えない・読めないなど情報の入手の妨げとなる要因を取り除く工夫が必要です。具体的には、区別しやすい色を組み合わせたりすることを指します。

日本人では、男性の約20人に1人、女性の約500人に1人が色覚に障害があると言われています。加えて、40代から白内障になる人が増え、80代~90代ではほとんどの方に白内障の症状が見られるそうです。

そのため、文字と背景の色の組み合わせにおいては、色弱者や白内障の人が見分け
やすい配色にしなければなりません。以下はその一例です。

程度や見え方のタイプによって個人差はあるものの、比較的青が識別されやすく、赤や緑は識別しづらい配色と言われています。例えば『黒地に赤い文字』の配色は色覚障害の方から見ると、背景も文字も同じような黒色に見えてしまうのです。

なお、文字と背景に明度差をつける(濃い色の背景に明るい色の文字、明るい色の背景に濃い色の文字)ことも見分けやすさに繋がります。

2. ユーザビリティ(使いやすさ) :メディア・ユニバーサルデザイン5原則

より快適・便利に使える『使いやすさの工夫』も必要です。例えば、建物館内の案内にトイレを表示する場合、トイレの種類(多目的トイレ・オストメイト対応)の情報があれば、使いやすさは向上します。

3. リテラシー(読めて理解できる) :メディア・ユニバーサルデザイン5原則

リテラシーとは『適切に理解・解釈し、それらを活用する能力』を意味します。メディアにおいては、中身が理解しやすい表現やデザインによる工夫が求められています。

文字の大きさで読みやすさも変わりますし、明朝体よりゴジック体のほうが読みやすいフォントです。読みやすさに配慮した『UDフォント』の活用も有効と言えるでしょう。行間・文字間も詰め込みすぎず、ゆとりある配置にすることが重要です。

また、文字だけで表現するのではなく、ピクトグラムなどを積極的に使用すれば子どもや外国人の方も理解しやすくなります。カタカナ語を多用しない工夫も万人に向けた配慮です。

4. デザイン(情緒に訴える) :ユニバーサルデザイン5原則

情緒に訴え、行動を誘発するデザインの工夫も重要とされています。『メディア・ユニバーサルデザイン』ではデザイン性を落とすことなく、情報を伝えます。さまざまな方から魅力的と思われるデザインを考えると良いでしょう。

5. サステナビリティ(持続可能性を満たす品質であること) :メディア・ユニバーサルデザイン5原則

『持続可能』という意味を持つサステナビリティ。『メディア・ユニバーサルデザイン』の実現に向け、過大なコストをかけず環境にも優しいものである必要性が掲げられています。環境に配慮した印刷物にしたり、将来にわたって使い続けられる仕組みづくりも大切です。

メディア・ユニバーサルデザイン』への取り組み


本来の目的を正しく伝えたり、利用者の方にとって意味をなさなくなってしまうことを防ぐためにも『メディア・ユニバーサルデザイン』を意識しなければならないものです。

とはいえ、あまり難しく考える必要はありません。配色に気を配ったり、ピクトを入れてみたり、文字を大きくしたり……。ほんの少し配慮をするだけでも『メディア・ユニバーサルデザイン』の考え方に近づいていきます。情報を発信する立場の皆様は、少しでも多くの方々にわかりやすく情報が伝わるよう、『メディア・ユニバーサルデザイン』に取り組まれてみてはいかがでしょうか。

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