用途別テイクアウト容器の選び方と制作事例をご紹介
近年、ライフスタイルの変化により、テイクアウト需要は飲食業界全体で大きく増加しています。外食を控える傾向が続いた時期を経て、多くの消費者が「好きな店の味を手軽に自宅や職場で楽しみたい」と考えるようになり、テイクアウトは単なる補助的サービスではなく、店舗運営の主要な柱へと変わりつつあります。
こうした環境の変化に伴い、飲食店が提供するテイクアウト商品のクオリティを左右する“パッケージ選び”は、これまで以上に重要性を増しています。どれほど味が良い料理でも、持ち帰る間に形が崩れたり、油染み・湿気で見た目が悪くなってしまうと、お客様の満足度を下げてしまう恐れがあります。反対に、料理のおいしさを保ちつつ衛生面にも優れたパッケージは、店舗のイメージアップにもつながります。
本記事では、テイクアウトパッケージを制作する際に押さえておきたい基本ポイント、食品別の最適なパッケージ選び、さらに実際の制作事例を交えながら分かりやすく解説します。
1. テイクアウトのパッケージを作るときの留意点
● 1) 耐油性・衛生面
揚げ物・焼き菓子・パン類など油分を含む食品を扱う際には、まず“耐油性”が欠かせません。
耐油紙や特殊コーティング加工の紙を使用することで、油染みを防ぎ、手や袋が汚れにくくなるため、衛生的な印象をお客様に持っていただけます。
油染みは見た目の劣化だけでなく、ブランド価値の低下にも直結します。
店舗の世界観を大切にするスイーツ店やベーカリーなどにとって、素材選びは特に重要です。
関連ブログ：油や水に強い！食品用の紙製パッケージ
● 2) 通気性・湿気対策
揚げ物やパン類は蒸気がこもりやすく、湿気によって「ベタつき」「ふやけ」の原因になります。
できたての食感をなるべく損なわないためには、通気孔のあるパッケージや湿気を逃す紙素材を選ぶことが効果的です。
特に、店頭で陳列する時間が長い商品は、内部の湿気対策が品質維持の鍵となります。
● 3) 持ち運びやすさ・安定性
テイクアウトでは、お客様が徒歩や自転車、時には電車で商品を持ち帰ることを想定する必要があります。
移動中に傾きやすいパッケージや強度の低い容器では、形崩れが発生し、クレームにつながることも。
底面が安定した箱、片手で持ちやすい形状、食品サイズにフィットしたケースなどを採用することで、ストレスのない持ち帰り体験を提供できます。特に歩き食べの需要が高いイベント・観光地では、ハンディタイプのパッケージが好まれます。
● 4) ブランドイメージの強化
パッケージは、店舗の印象を左右する“もうひとつの広告媒体”としての役割も持っています。
ロゴやブランドカラー、デザインの世界観を反映したパッケージは、SNS投稿を通じて拡散されることも多く、認知拡大に貢献します。
最近では、写真映えするパッケージを求めるスイーツ店やパン店も増加しています。視覚的に魅力的なパッケージは、それだけで店舗の価値を引き上げる力があります。
ブランドカラーを生かしたテイクアウトパッケージの制作事例はこちら
● 5) 環境配慮素材の選択
紙素材、バイオマス由来樹脂、リサイクル材など環境配慮素材は、企業の社会的責任を示すうえでも、いまや欠かせない選択肢です。
環境負荷を減らす取り組みはお客様からの好感度向上にもつながるため、パッケージを通じてSDGsへの意識をアピールすることもできます。
関連ブログ：意識して取り入れよう!環境に配慮したパッケージ
2. 中身によるパッケージの違い
食品はそれぞれ特徴が異なるため、中身に合わせたパッケージ選びが求められます。ここでは、実際の事例を交えながら解説します。
● 揚げ物・軽食（フライドポテト・唐揚げなど）
揚げ物は「油分が多い」「蒸れやすい」という特性があるため、耐油性と通気性を両立したパッケージが最適です。
フライドポテトや唐揚げ専用のケースは片手で持ちやすく、食べ歩きにも向いています。
こちらは、フライドポテトに最適化された耐油紙製のケースです。
片手で食べやすいことから、食べ歩きの多い店舗やフェス・イベント出店にも最適。印刷カスタマイズを行うことで、ブランドイメージを効果的に発信することもできます。
制作事例：フリッツケース（ポテト・テイクアウト）｜耐油
また、内側に耐水・耐油加工（ハービル加工）を施すことで、より安心して使用できます。動物園やレジャー施設などでも人気が高い形状です。
制作事例：ポテトケース（食品・テイクアウト）｜耐油
● ドーナツ・パン類
パンやドーナツは形が崩れやすく、油染みも発生しやすいため「サイズがぴったり」「耐油性のある紙」が必須となります。
可愛らしいデザインの箱や袋は、商品の魅力を引き立て、購買意欲向上にも効果的です。
こちらは、耐油素材で油染みを防ぎつつ、開閉しやすい構造が採用されています。
お店のブランドカラーである赤色をベースとしたデザインで、形状は、上からではなく正面から差し込むタイプの組立式の箱(N式)。内側には耐水耐油加工を施しています。
制作事例：テイクアウト用パッケージ（ドーナツ）｜N式
● サンドイッチ・カットサンド
サンドイッチは具材が潰れやすく、水分も出やすいため、強度があり吸湿性も備えたパッケージが理想的です。
断面の美しさを見せるために、透明窓つきケースを採用する店舗も増えています。
二次包装として箱を使い、内部のビニールと組み合わせることで衛生面を確保するケースもあります。
強度を確保するため段ボール素材を採用した事例なども多く見られます。
制作事例：テイクアウト用（食品・サンドイッチ）｜N式
関連ブログ：食品包装の「一次包装」と「二次包装」。どう違う？
4. まとめ
テイクアウトパッケージは、食品の鮮度やおいしさを守るだけでなく、ブランドイメージや顧客満足度にも直結する重要な要素です。
耐油性・通気性・持ち運びやすさ・強度・デザイン性など、食品の特性や店舗の世界観に合わせたパッケージを選ぶことで、テイクアウト品質は大きく向上します。
弊社サイトでは、揚げ物・スイーツ・サンドイッチ・軽食など用途別に最適なパッケージを探すことができます。ぜひ商品の魅力を最大限引き出すパッケージ制作にお役立てください。
