オリジナルノベルティの素材はどう選ぶ?紙・布・樹脂・金属を比較
オリジナルノベルティの制作では、形やデザインはイメージしやすいものです。
ノートやトートバッグ、箱型のアイテムなど、作りたい形の案は意外とすんなり出てきます。
一方で、後回しになりがちなのが素材の選び方です。
紙、布、樹脂、金属と候補はあっても、何がどう違うのか、どれが自社の用途に合うのかは分かりにくいものです。
形の検討は進んでいても、素材のところで迷うことは少なくありません。
実は、素材は見た目の印象だけでなく、持ったときの重さや、配布後に使われる期間にも関わってきます。
だからこそ、最初に「誰に、どんな場面で渡すのか」をイメージしておくと、選ぶ基準がはっきりします。
この記事では、オリジナルノベルティに使われる主な素材を比較しながら、向いている場面と注意点を整理します。
あわせて、素材ごとに変わる加工、費用とロットの考え方もまとめました。
素材の選定で迷っている方は、判断の材料としてみてください。
目次
ノベルティに使われる主な素材と特徴
ここからは、オリジナルノベルティによく使われる素材を4つ取り上げます。
紙、布、樹脂、金属のそれぞれについて、向いている場面と、選ぶときに気をつけたい点を整理します。
まずは4つの違いを表で見て、細かな特徴はこの後の各項目で確認してください。
| 素材 | 向いている場面 | 主な加工・名入れ | 費用の傾向 | 注意したい点 |
|---|---|---|---|---|
| 紙 | 展示会やイベントで多く配る/手渡しや郵送/記念品 | 多色印刷、箔押し、型抜き、エンボス | 比較的抑えやすい | 水に弱く、繰り返し使うと傷みやすい |
| 布 | 日常で長く使ってほしい/家庭に持ち帰る | プリント(色数で変動)、刺繍 | 紙よりやや高め | 色数や生地の違いで単価が動きやすい |
| 樹脂 | 屋外や水回り/立体的な形にしたい | 成型、印刷、シール | 形状によって幅が大きい | 成型に金型が必要で、小ロットでは単価が上がりやすい |
| 金属 | 質感を重視したい/長く使ってほしい/記念性 | 刻印、レーザー加工 | 高めになりやすい | 重量が出るため、持ち帰りやすさに配慮が必要 |
費用の傾向は、素材を比較するときの相対的な目安です。
実際の価格は、形状・加工・数量によって変わります。
ここからは、それぞれの素材を順に見ていきます。
紙|加工の幅が広く、配りやすい

紙は、ノベルティの素材として最も選択肢が多い素材のひとつです。
印刷の色数や表面加工の種類が豊富で、箔押しや型抜き、エンボスなども組み合わせられます。
軽くてかさばりにくいため、展示会やイベントで多く配る場面に向いています。
一方で、水に弱く、繰り返し使うと傷みやすいという面があります。
箱型や組み立て式にすれば、強度を出しながら形の自由度も確保できます。
布|日常で使われ、長く残る

布は、トートバッグやタオル、ポーチなどに使われる素材です。
日常の生活で使われるため、配布後の接触回数が増えやすく、記憶に残りやすいのが特徴です。
プリントや刺繍など、表現の方法もいくつかあります。
ただし、単価は紙より高くなりやすく、プリントの色数によって費用が変わる点は押さえておきたいところです。
使用頻度が高く、長く使ってもらえる場面に向いています。
樹脂・プラスチック|形の自由度が高い

樹脂は、ボールペンやアクリル製品、クリアファイルなどに使われる素材です。
成型の自由度が高く、複雑な形や立体的な形状を作りやすいのが利点です。
耐水性があり、屋外や水回りで使う場面にも向いています。
一方で、成型には金型が必要なため、数量が少ないと単価が上がりやすい点は押さえておきたいところです。
また、環境配慮の観点から、プラスチックを避ける選択も広がっています。 選ぶ際は、こうした社会的な流れも意識しておくとよいでしょう。
金属|質感と耐久性で印象を残す

金属は、缶やボトル、文具などに使われる素材です。
光沢や重みのある質感が、紙や布とは違う印象を与えます。
耐久性が高く、長く使ってもらいやすいのが特徴です。
刻印やレーザー加工など、金属ならではの表現も選べます。
単価と重量が増えやすいため、配る数や持ち帰りやすさと合わせて検討するとよいでしょう。
その他の素材

木やガラス、竹、再生素材なども、オリジナルノベルティに使われます。
自然な風合いや、環境への配慮を伝えたい場面で選ばれやすい素材です。
加工できる範囲や発注できる数量は素材ごとに異なるため、実現できるかは早めに確認しておくと安心です。
加工から考える、素材の選び方

「箔押しでロゴを目立たせたい」「色数を多く使いたい」「立体的な形にしたい」など、先にやりたい表現が決まっている場合は、そこから素材を絞る方法もあります。
素材によって、使える加工と使えない加工があるためです。
印刷で色をきれいに出したいとき
多色の印刷や細かい文字、グラデーションをきれいに出すなら、紙が向いています。
紙はインクののりが安定し、色の再現がしやすい素材です。
布はインクが生地になじむため、同じデータでも色が落ち着いて見えることがあります。
樹脂や金属は、素材そのものの色や光沢の影響を受けます。
色の再現を優先するなら、紙を軸に検討すると進めやすくなります。
ロゴに存在感を出したいとき
ロゴや社名を強調したい場合は、箔押しや刻印が選択肢になります。
紙や布は箔押しが使え、光沢のある仕上がりになります。
金属は刻印やレーザー加工が向いており、素材の質感を活かせます。
樹脂は印刷やシールが中心で、金属のような彫り込みは限られます。
どの方法が使えるかは形状にもよるため、早めの確認が有効です。
立体的な形にしたいとき
立体の形そのものを作りたい場合は、素材の向き不向きがはっきり分かれます。
樹脂は成型で自由な形を作りやすく、複雑な形状にも対応できます。
紙は折りや組み立てで立体にでき、型抜きと折り線の設計が前提になります。
布は縫製で立体的な形にできますが、金属は金型の設計が必要です。
作りたい形が先にある場合は、その形に合う素材を逆算して選ぶことになります。
制作の流れ|素材が決まるまでにやること

ここからは、実際に進める際の流れを整理します。
案件によって前後しますが、準備する内容を知っておくと社内での調整がしやすくなります。
素材の候補を2つか3つに絞る
最初に、配る相手と場面を書き出し、そこから素材の候補を絞ります。
この段階では、絞り込みすぎず、2つか3つ残しておくと比較しやすくなります。
候補が多いままだと検討が進まず、1つに決め打つと選択肢を失います。
数量と予算の目安を先に共有する
次に、おおよその数量と予算の目安を整理します。
素材によって発注できる数量の下限が異なり、使える加工も変わります。
特に数量が少ない場合は、選べる素材と加工が限られるため、早めの共有が有効です。
素材は試作で確かめる
素材の印象は、写真や画面上では伝わりにくい部分があります。
重さ、手触り、色の出方、丈夫さなどは、実際に手に取って確認します。
候補が2つある場合は、両方を試作で比べると判断しやすくなります。
試作の段階で気になる点を出し切ると、量産後の修正を減らせます。
素材に合ったデータを用意する
デザインを入稿する際は、ロゴはベクターデータを用意するのが一般的です。
写真を使う場合は、印刷や加工に耐えられる解像度が必要になります。
必要な形式は素材と加工によって異なるため、事前に確認しておくと入稿で止まりにくくなります。
校正から量産、納品まで
素材と仕様が確定したら、校正で色や配置を確認します。
この段階での修正は、後の工程に影響しやすいため、関係者での確認を早めに済ませておくと安心です。
校正が通れば量産に入り、納品という流れになります。
費用と数量は素材でどう変わるか

費用は、素材の単価だけで決まるわけではありません。
素材が変われば、かかる工程も、発注できる数量の目安も変わります。
ここでは、素材を選ぶときに押さえておきたい考え方を整理します。
素材そのものの単価
一つ目は、素材そのものの単価です。
同じ用途でも、紙と布、金属では価格の水準が変わります。
紙は比較的抑えやすく、布や金属は高めになりやすい傾向があります。
樹脂は形状によって幅が大きく、同じ素材でも価格帯が分かれます。
素材で変わる型や版
二つ目は、型や版が必要かどうかです。
紙は型抜きや箔押しで型がかかり、樹脂や金属は金型の設計が必要になります。
布は版の作り方によって、小ロットと大量発注で向き不向きが分かれます。
型や版は初回にかかる費用のため、数量が少ないほど単価に占める割合が大きくなります。
素材と加工の組み合わせ
三つ目は、素材に合わせた加工の内容です。
同じロゴでも、印刷か箔押しかで費用が変わり、色数によっても変わります。
素材によって使える加工が異なるため、加工の選択肢が多い素材ほど、調整の幅も広がります。
制作事例から見る数量の目安
発注できる数量の目安は、素材と加工によって異なります。
当社の制作事例では、紙の飛び出す付箋タイプが500個から、箱型のティッシュが4000個からを目安としています。
組み立て式の紙製ヘルメットは1800個からが目安です。
これらは紙の事例のため、自社の予定数量がどのあたりに位置するかを知る参考としてください。
予算を抑えたいときの調整方法
予算を抑えたい場合は、加工の数を絞る、素材を見直す、数量をまとめるといった調整が考えられます。
たとえば、箔押しを印刷に変える、厚い紙から標準的な厚さに変えるといった見直しができます。
反対に、限られた予算の中で数を優先したい場合は、形状のシンプルさを選ぶ方法があります。
優先したい要素を先に決めておくと、調整の方向が定まりやすくなります。
制作事例|素材と仕様の決め方
ここからは、当社で手がけた事例を紹介します。
いずれも、用途から素材と仕様を組み立てた例です。
当社では、紙を使ったノベルティやパッケージの制作を中心に手がけています。
紙以外の素材については、用途や数量に応じて対応の可否をご案内します。
事例1|展示会で配る飛び出す付箋(PoppyPad)

展示会で自社の事業内容を伝えたいという相談から生まれた付箋です。
会場で配りやすさを優先し、軽くてかさばらない紙を素材に選びました。
表紙に社名と目指す姿を置き、開くと対応できる事業の内容が並び、ポップアップ部分に社名と連絡先を配置しています。
台紙はカードB260gにオンデマンド印刷、付箋30枚付きで、参考ロットは500個からです。
事例2|紅茶を包むスリーブ型パッケージ


配る中身は決まっているものの、見せ方で差をつけたいという相談から生まれた事例です。
中身を変えずに印象を高めるため、外側を紙製のスリーブにし、ロゴは箔押しにしました。
差し込み式のスリットで個包装を固定し、触り心地のある色付きの紙を選んでいます。
形状は打ち合わせと試作を重ねながら整え、贈答向けの雰囲気に仕上げました。
事例3|市制70周年の記念ティッシュボックス


市制70周年の記念品として制作した、箱型のティッシュボックスです。
記念品として長く手元に残るよう、日常で繰り返し使えるティッシュケースとなっています。
依頼先の要望を取り入れ、地域の特徴が伝わる印象に残る記念品となりました。
カードB270gにUVオフセット印刷4C、参考ロットは4000個からです。
事例4|組み立て式の紙製ヘルメット


子供向けイベントで配るために制作した、実際にかぶれる紙製ヘルメットです。
イベントで目を引き、参加者が持ち帰りやすいよう、軽い紙で組み立て式の形にしました。
限られた予算の中でできるだけ多く作りたいという要望を受け、予算とロットを細かく打ち合わせています。
カードA360gを使い、展開サイズは469×822mm、参考ロットは1800個からです。
相談前に整理しておきたいこと

相談の前に、配布する目的、渡す相手と場面、希望する数量、予算の目安、配布予定日、載せたい情報の6点を整理しておくと話が早く進みます。
このうち、相手と場面、数量、予算の3つは、素材の候補を絞るうえでも判断材料になります。
素材のアイデアが固まっていなくても、用途と数量があれば、実現できる範囲の提案ができます。
中身の商品が決まっている場合も、外側のパッケージや見せ方から相談できます。
当社の制作事例はノベルティ制作事例ページで見られるので、近い用途のものを探しながら整理するのも一つの方法です。
まとめ

オリジナルノベルティの素材は、配る相手と場面から逆算すると選びやすくなります。
紙、布、樹脂、金属にはそれぞれ得意な場面があり、使ってほしい期間によっても適した素材は変わります。
素材が変われば、使える加工も、費用の考え方も、発注できる数量の目安も変わります。
やりたい加工が先に決まっている場合は、そこから素材を絞る方法もあります。
まずは配る目的と数量、予算の目安を書き出してみてください。
整理した内容を持ち込んでいただければ、用途に合う素材と形を一緒に検討できます。
▶お問い合わせはこちらから
ノベルティで何を作るか迷ったら?目的別にわかる制作事例と選び方
ノベルティを企画するとき、「何を作ればよいかわからない」「毎回似たようなものになってしまう」と悩むことは少なくありません。 実際、ノベルティは人気アイテムを選べばうまくいくわけではなく、認知拡大・啓発・周年記念など、目的によって適したアイテムや見せ方が変わります。 そのため、まず大切なのは「何を