「特殊紙」とは?印刷用紙いろいろ。

印刷物はもちろん、パッケージや装飾品など、紙が使われるシーンは多岐にわたります。その中で、用途に応じて最適な用紙を選ぶことは、デザインの完成度や製品の印象を大きく左右します。
一般的な印刷用紙(上質紙・コート紙・マット紙)ではなく、特別感や高級感を演出したいとき、または機能的な特長を求める場合に選ばれるのが『特殊紙』です。
この記事では、特殊紙の種類や特長をより詳しくご紹介しながら、選ぶ際のポイントについても掘り下げていきます。
特殊紙とは?!一般的な紙との違い
『特殊紙』とは、一般的な印刷用紙にはない独特の風合いや機能を持った紙のことを指します。
しかし、明確な定義があるわけではなく、「上質紙・コート紙・マット紙以外の紙」「特殊加工が施された紙」「特別な素材や色が使われた紙」など、広い意味を持つ言葉でもあります。
特に、デザイン性や質感を重視する印刷物に使われることが多く、名刺・招待状・高級パッケージ・アート作品など、見た目や触り心地が重要なシーンで活躍します。
また、機能性を持たせた特殊紙は、耐水性・耐久性を備えた用紙や、環境に配慮したエコ素材の紙なども含まれます。
特殊紙の種類と特徴
特殊印刷用紙の種類:エンボス加工
紙の表面に様々な形状の凹凸を型押して加工を施した用紙です。です。表面に触感があり、見た目のインパクトに加えて触り心地も印象付けられます。
特徴
- 触るだけで特別感を演出
- 光の当たり方で印象が変わる
- 高級感を求める印刷物に適している
使用例
- 名刺・ショップカード
- 結婚式の招待状
- 高級ブランドの紙袋
特殊印刷用紙の種類:カラフル
様々な顔料を混ぜることにより仕上げられ、強い色彩を持っています。カラーバリエーションの多い銘柄だとラインナップは131色にもおよび、淡色から濃色まで取り揃えられています。
特徴
- パンチのある色でデザイン性を高める
- インクを使わずにカラフルな表現が可能
- 目を引く広告やカードに最適
使用例
- 高級パッケージ
- グリーティングカード
- POP広告
特殊印刷用紙の種類:模様入り
紙自体に模様が施されており、独特の風合いを持つタイプの紙です。
特徴
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和紙のような伝統的な雰囲気を演出
- 紙そのものがデザイン要素となる
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上品な仕上がりになる
使用例
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冊子の表紙
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料理店のお品書き
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アートブックや詩集
特殊印刷用紙の種類:光沢
一般的な用紙に比べて強い光沢を持っているペーパーです。
特徴
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高級感や未来的なデザインに最適
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印刷の発色が良く、鮮やかに仕上がる
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ラメ加工やメタリック調の種類もある
使用例
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高級ブランドのパッケージ
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ポスター・フライヤー
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CDジャケット・化粧品の箱
特殊印刷用紙の種類:白ファンシー
白を基調としていて、カラー印刷に好んで選ばれます。同じ白の用紙であっても、銘柄によって風合いも異なりますが、印刷適性が高く印刷映えします。
特徴
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シンプルで上品な印象
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インクの発色が良く、写真印刷にも適している
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風合いの違いで様々なデザインが可能
使用例
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カレンダー
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パンフレット・写真集
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商品カタログ
特殊紙を選ぶときのポイント
特殊紙を選ぶ時のポイントをまとめました。
1. 用途に合わせた選び方
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ブランドイメージを高めたい場合 → 高級感のあるエンボス紙や光沢紙を選ぶ
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ナチュラルな雰囲気を出したい場合 → 和紙風や模様入りの特殊紙を選ぶ
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広告や販促用にインパクトを出したい場合 → カラフルな特殊紙を選ぶ
2. 印刷適性を考慮する
特殊紙は一般的な用紙と異なり、インクの乗り方や仕上がりに違いがあります。特に、
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インクがしっかり定着するか
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表面の凹凸がデザインに影響しないか
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仕上がりが想定通りになるか
を確認することが重要です。
3. コストとロット数をチェックする
特殊紙は一般的な用紙よりも価格が高めのものが多く、小ロットでの対応が難しい場合もあります。
予算や印刷部数に応じて適した紙を選ぶようにしましょう。
特殊紙を活用して、印象に残るデザインを
紙の選択は、デザインやブランドのイメージに大きな影響を与えます。特殊紙を活用することで、
- 高級感を演出する
- 他の印刷物と差別化する
- 手触りや視覚的なインパクトを与える
といった効果が期待できます。
印刷物をより魅力的に仕上げたい方は、ぜひ特殊紙を取り入れてみてください!