箱の中の“仕切り”徹底解説!種類・役割・呼び方の違いとは
箱を開けるときのわくわく感──その裏側に、実は“仕切り”という見えないヒーローが働いていることをご存知でしょうか。
複数商品を美しく並べ、運搬時の衝撃から守り、開封時の印象まで整える「仕切り」。
本記事では、そんな仕切りの 種類・役割・呼び方 に至るまで、パッケージ設計のプロ視点で分かりやすく解説します。
1. 商品を守り、魅力を引き立てる「仕切り」の役割

箱の中に入れる**仕切り(しきり)**は、単なる“中の部材”ではなく、
- 輸送中の破損を防ぐ
- 複数の商品をきれいに並べる
- 開けたときの印象を整える
といった重要な役割を果たします。
特にギフト商品や精密機器、食品などでは、仕切りの構造ひとつで商品の印象や安全性が大きく変わります。
2. 仕切りにはさまざまな呼び方がある

一口に「仕切り」と言っても、業界や用途によって名称が異なります。
よく使われる呼び方と意味を整理してみましょう。
呼び方 特徴・意味
| 呼び方 | 特徴・意味 |
|---|---|
| 中仕切り(なかしきり) | 箱の内側に入れて空間を分ける部材全般の総称。もっとも一般的な呼び方。 |
| 中ゲス | 中仕切りと同義で使われることが多い。落し込み仕切りを指す場合もあり、企業によって使われ方は様々。 |
| 中材 | 緩衝材や中敷き、台紙など“中に入る材料”全般を指す広い言葉。 |
| 緩衝材 | 商品の破損を防ぐためのクッション材。紙製・発泡材・段ボールなど素材も多様。仕切りと兼用する場合も。 |
| 中敷き | 箱の底面に敷いて、見た目を整えたり商品を固定するための部材。化粧箱やギフト箱によく使用。 |
| 落とし込み仕切り | 箱の内側に“はめ込む”タイプの仕切り。仕切りを落とし込むように入れるためこの名がある。簡単に取り外せるのが特徴。 |
| 井桁(いげた)仕切り | 棒状のパーツを縦横に組み合わせ、升目状に空間を分けた仕切り。瓶や缶の輸送箱に多い。 |
| 十字仕切り | 2枚の板を十字に組み合わせたシンプルな仕切り。2点商品を固定するのに最適。 |
3. 仕切りの主な種類と特徴
① 中仕切り・中ゲス

商品の間に板を入れて固定・整理するタイプです。
ギフト箱やスイーツ箱、和菓子の詰め合わせなどによく使われ、見た目にも整然とした印象を与えます。
【中仕切り】制作事例:ギフトボックス用仕切り(3種類)|N式
② 緩衝材タイプ

緩衝性を重視した仕切りで、段ボール製のパーツや発泡材などで商品をしっかり包みます。
精密機器・ガラス製品・ボトル商品など、輸送中の破損を防ぐために欠かせません。
【緩衝材タイプ】制作事例:化粧箱(陶器・おひつ1.5合)|N式
③ 井桁・十字仕切り

複数のアイテムをきれいに整列させたいときに活躍します。
特に井桁仕切りは、ビンや缶などがぶつからないよう1つ1つの部屋を作る構造で、輸送用の箱で多用されています。
十字仕切りは少数アイテムの固定に向き、組み立ても簡単です。
【井桁仕切り】制作事例:輸送箱(ボトル・塩)|N式
【十字仕切り】制作事例:商品パッケージ(ビール・仕切り付)|N式
④ 落とし込み仕切り

上から仕切りを“落とし込む”ことで商品を安定させ、見た目にも高級感を出せます。
アクセサリーや雑貨、ギフトセットなど、演出面を重視するパッケージやビンやボトルなど割れやすいものをしっかり固定するために多く使われます。
【落とし込み仕切り】制作事例:ギフトボックス(調味料・胡麻油)箔押し|N式
4. 仕切り選びのポイント

仕切りを選ぶ際は、以下の3つを意識すると失敗が少なくなります。
1.商品を守る強度があるか
輸送や陳列中に動いたり破損しない構造かを確認。
2.開けたときの見栄え
ギフト用途では特に、仕切りのデザイン・色味・素材感も印象に関わります。
3.梱包のしやすさ
現場での作業性も重要。組み立てやセットが簡単なタイプを選ぶと効率が上がります。
5. まとめ:仕切りは“脇役”でありながら重要な主役

仕切りは箱の中で目立たない存在ですが、商品を守り、整え、演出する重要な役割を持っています。
商品や用途に合わせて、最適な形状・素材・構造を選ぶことで、見た目・安全性・作業性のすべてが向上します。
パッケージ製作の際は、仕切りまで含めた設計を意識するのがおすすめです。
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