「紙」のサイズと重さについて
メモ帳、段ボール、雑誌、プリント用紙ーーー。紙は私たちの日常生活の中でも最も頻繁に存在するもののひとつです。
しかしながら、そのサイズや重さの基準については意外と知られていません。統一されたサイズがあったり、様々な用途に応じた紙の基準が存在します。
それらは便利なだけでなく、効率的でひいては持続可能な社会の実現にも貢献しています。
そんなサイズや重さについて、今回の記事では、国際的な規格である「A判」や「B判」、あるいは日本独自の紙サイズの、そして紙の重さについて掘り下げてご紹介します。
日頃皆さんがお使いの紙がどのように選ばれ、どんな意味を持っているのかを知ることにより普段の生活が少し違って見えてくるかもしれません。
紙という身近な素材に隠された奥深い世界に、ぜひ触れてみてください!
紙のサイズ

紙のサイズは世界中で異なる規格が使用されていますが、最も広く採用されているのが ISO(国際標準化機構)の規格です。
いずれも横縦の寸法の比率が1:√2(約1:1.414)で、どのサイズでも同じ比率を維持します。
この比率により、紙を半分に折ったり拡大・縮小しても、形が従来の比率を考慮のが利点です。
ISO 規格:A判・B 判について
紙のサイズ:A判シリーズ
ISO 216規格に基づくA判は具体的にはA0からA10までのサイズがあり、A4が一般的なプリンタ用紙です。
A0:841mm × 1189mm
A1:594mm × 841mm
A2:420mm × 594mm
A3:297mm × 420mm
A4:210mm × 297mm
A5:148mm × 210mm
紙のサイズ:B判シリーズ
B判は、B0からB10までのサイズがあり、B0を基準に半分ずつ小さくなります。
A判よりも一回り大きく、日本では書籍やポスターなどに使われます。
B0: 1000mm × 1414mm
B1: 707mm × 1000mm
B2: 500mm × 707mm
B3: 353mm × 500mm
B4: 250mm × 353mm
B5: 176mm × 250mm
日本独自の紙のサイズの規格
日本の紙サイズは、JIS(日本工業規格)によって定められています。
さきほどご紹介したISO規格に基づき、1:√2の比率になっているのが特長です。
また、伝統的な紙のサイズとして、菊判と四六判があります。
菊判
菊判は主に書籍や辞書で使用されるサイズです。原紙のサイズは、636mmx939mmです。
四六判
四六判は、文庫や新書、実用書などに多く用いられるサイズになっています。原紙のサイズは788 mm×1091 mm。
洋紙の規格は四六判と菊判が印刷に良く使用されています。
紙の重さ

紙の重さはサイズと同様に使い勝手などを左右する重要な要素です。
紙の質感や用途を選ぶ際、紙の厚さや重さが判断基準となるでしょう。
ここからは紙の重さを示す単位や、用途別の適切な紙の選び方について取り上げていきます。
紙の重さを示す単位:坪量(つぼりょう)
坪量とは、1平方メートルあたりの紙の重さをグラム(g/㎡)で表したものです。
国際的に標準と言える単位であり、日本のJIS規格でも採用されています。
米坪とも呼ばれ用紙が重くなると厚みが増します。
紙の銘柄が異なるとパルプ繊維や塗工層などの密度が違い、異なる銘柄では坪量で厚みは判断できないのも特性のひとつです。
紙の重さを示す単位: 連量(れんりょう)
連量とは、一定枚数(通常1000枚または100枚)の紙の重さを示す単位です。
日本では昔から使われていて、用紙の種類によって規格が異なります。
連量を量るサイズには決まりがないため、同じ厚みでも紙のサイズが大きくなると連量も大きくなるとお考えください。
紙のサイズと重さ まとめ

紙のサイズや重さは、印刷物だけではなくて日常の用途に関しても重要な要素です。これらの違いが使用する目的に合わせた最適な選択をする鍵となります。
さらには菊判や四六判など、日本独自の様々なサイズも、それぞれ特有の用途に適しており、書籍やパンフレット、名刺やポスターなども目的に合ったサイズと重さを選ぶことで、より期待効果を発揮出来るはずです。
今回紹介した情報をご参考に、今後パッケージや印刷物を制作の際には、目的に最適なサイズと重さをご選択いただき、よりいっそう高い効果が得られることを願っています。
制作でお困りの際にはお気軽に弊社へお問い合わせください!